プロの舞台裏から見たダンスインストラクターのリアル
ステージ舞台の光とは異なる、ダンス教室での挑戦の舞台裏。プロダンサーが気になる、ステージ舞台とダンススクールの違いや醍醐味に迫ります。プロダンサーが磨き上げた踊りの技術と情熱を、新たな舞台であるダンススクールで活かす挑戦。このコラムでは、プロの舞台裏からダンスインストラクターへの転身に迫り、どのようにしてダンスの魅力を生徒たちに伝えるかを探求します。
1.目的と焦点
舞台: 舞台では一瞬の美しさや感動を追求し、観客に強烈な印象を残すことが主眼です。短時間でのパフォーマンスが求められます。
スクール: ダンススクールでは生徒たちの成長や理解を促進することが焦点です。継続的な学びとプロセスが重要で、成果を長期間かけて築いていきます。
2.対象者の違い
舞台: 観客は一般の観衆であり、プロの踊り手の技巧や表現力に感動を求めます。一方向の関係で、直接のフィードバックが得られにくいことが挙げられます。
スクール: 生徒は個々の成長を目指します。ダンスを学ぶ者としてプロのダンスインストラクターと直接関わり、コミュニケーションを深めることで、より効果的な指導が可能です。
3.時間の使い方
舞台: 練習や振り付けに多くの時間を費やすが、実際のパフォーマンスは比較的短時間です。瞬間の輝きに重点を置きます。
スクール: 日々のレッスンや指導、生徒との関わりが時間を占めます。継続的なサポートと指導が必要となり、レッスンの準備や振付の考案なども自身で行います。
4.アプローチの違い
舞台: 指示通りに振り付けを実行し、演出家や振付家の意図を正確に表現することが求められます。集中と精密な動きがキーとなる受け身が多いのも舞台演者の特徴です。
スクール: 生徒たちの理解度や進捗に合わせて柔軟にアプローチすることが求められます。ダンスの基本から始め、徐々に難易度を上げながら学び進めていきます。
5.フィードバックの受け方
舞台: 舞台後に評価や批評が行われ、レビューが存在することが多いです。フィードバックは後日、形式的なものが多くリアルタイムのでフィードバックではありません。
スクール: 生徒とのリアルタイムの対話を通して、逐一フィードバックを受けることが可能です。生徒の理解度や感想を即座に把握し、調整が可能ですのでインストラクターとしての成長を促すことに繋がります。
このように、舞台とスクールでは目的、対象者、時間の使い方、アプローチ、フィードバックの受け方などが大きく異なります。ダンスインストラクターはこれらの違いを理解し、スクールで生徒たちの成長を促進するためにアプローチを工夫することが求められます。受け身体制ではなく、自主的にレッスンの準備やレッスン内容の振り返り、生徒の成長観察などを行う必要がありますので単にダンスが出来るだけでは成り立たない職業ですが、反対に直に生徒の成長を感じる事ができるのはダンスインストラクターだけですので自分の好きを仕事にできる魅力溢れる職業です。